鍔には2種類の形があり、室町時代以前は太刀鍔、安土桃山時代以降は刀鍔が多く制作された。江戸時代中期以降は調金技法などが発達し名工も輩出された。
<投桐透図鍔>なげきりすかしずつば
無銘 神吉
正式名称・・・鉄地堅丸形毛彫地透
制作年・・・江戸時代後期
サイズ・・・縦8.02cm 横7.65cm
全面が透かし彫りになっている。描かれているのは丸窓に映った桐樹の陰影、もしくは丸い鉢
に生けられた桐の一枝との印象を受ける。
<月見兎図鍔>
銘・・・ 政次作
正式名称・・・鉄地木瓜形高彫金銀象嵌陰透
作者・・・石黒政次
制作年・・・江戸時代後期
サイズ・・・縦8.0cm 横7.25cm
月夜に遊ぶ兎を題材に、秋草が高彫に金銀象嵌で描かれ兎を陰影で印象的に表現している。
雲間の月明かりを透かして表現した洒落たものです。